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 発行日 2004年7月20日版 

本年一年のご愛読ありがとうございました。新年もよろしく
VOL.034
発行:ネクチャードットコム E&Eプランニング事務局 
E-Mail eeplan@necture.co.jp

はじめに 
 
省エネ、環境関連分野で平常収集している省エネ機器情報や業界情報を定期的に発信することで読者諸子と情報の共有化ができ、少しでも事業発展のお役に立てればと考えています。
限られた情報源ですのでご承知の情報も有るかとは存じますがその点はご了承ください。
記事内容やご要望、ご質問、詳細調査・コンサルティング依頼などがございましたらメールにてご遠慮なくお問い合わせ下さい。

平成14年秋 E&E編者

    ■業界情報

 

経済産業省が本省庁舎のESCO実施主体を10月に公募

今年4月に実施主体事業者を決定する方針だったが、全省庁での導入拡大を見込み、モデル事業として国土交通省と慎重に調整を行ってきた。実施期間は5年間で、「シェアードセービング方式」採用する。経済産業省は国立病院や国立大学などへ導入も促している。通常単年度会計だが、国庫債務負担行為を適用すれば5年間に延長が可能だが、この制約も撤廃する方向で財務省と交渉する計画。                                  

「電気新聞」

(コメント:国は、省エネのためには必要なら法改正も行い、早期にESCOを導入し、景気回復の一助すべき。)


 

リコーがオフィス向け電力消費状況監視システム「省エネ太郎」を販売

事務機、照明、空調など用途別に電力監視モジュールを取り付け、消費電力をリアルタイムで集計し、表やグラフにして分析する。床面積500uのオフィスで複写機、照明、空調、ノートパソコンの個別管理する場合で導入価格は約300万円。                                                        

「日経新聞」
                                        
(コメント:建物設備だけではなく、事務機器単位で電力の計測を行う方向が進みそう。)   

 

 

三菱電機が企業向け「環境・エネルギーソリューション事業」を強化

工場や店舗に電力計「エコモニター」を取り付け、電力の無駄使いを「見える化」することにより、省エネ意識を高め、節電や省エネに役立つソリューションシステムを売り込む。まず自社工場に1200台の電力計を取り付け、時間帯別の電気の使われ方を調べ、効果を確認する。生産ラインのモータや空調、照明などの電力の消費量や使用状況をきめ細かく診断し、省エネタイプの機器に交換や運転管理システムなどで最適な運転形態を提供する。      

「電気新聞」
 
(コメント:運転時間の管理による省エネは機器の省エネ化と並ぶ重要な要素。)

 

 

33社が参加して「LED照明推進協議会(JLEDS)」を設立  

松下電工、東芝ライテック、豊田合成、シャ−プなどが参加。会長は日本大学の大谷義彦教授が就任。LEDの普及戦略・技術ロードマップの策定、照明関連団体と連携して製品仕様の標準化活動を推進する。エネルギー消費量は白熱電球に比べ1/8、蛍光灯に比べ1/2で済む。                                        

「日経産業新聞」

(コメント:省エネ効果は大きいがコストが最大の課題。まだまだ特殊用途が中心)

 

 

三菱樹脂が高効率・軽量・省スペース化クーリングタワーを開発  

ファンの形状最適化により、ワンランク小さいファンでも同等の送風能力が得られるため、冷却塔サイズのコンパクト化ができ、15%の省設置面積を実現。ファン重量を20%軽量化。ペットボトルのリサイクル材を充填材に使用した環境配慮型の冷却塔の一環。                                                   

「ニュースリリース」

(コメント:省エネにあわせ、省スペースも建物のFM面からは重要な要素。)  

 

 

東京電力と松下電工が家庭用ピークカット制御器「パワナビユニット」を開発  

電気の使いすぎでブレーカが動作し、停電になるのを未然に防止するため、電流センサーが自動的に検知して使いすぎを音声で知らせる。また契約電力を超えて使いすぎた場合には、JEM−A端子(日本機械工業会規格)端子を備えている エアコン、電気式床暖房などの家電製品を自動的に停止させることができる。制御対象はあらかじめ4台まで指定できる。
電気の使用量が減少すれば自動的に運転を再開させる。従来のピークカット分電盤(リレー制御式)と比べ60%の価格。

「ニュースリリース」
                           
(コメント:ブレーカが飛ばないのは家庭にとってありがたい。省エネに何とか結び付けられないか?)

 

 

アキレスが優れた遮熱性能のシート「アキレス サーミオンクール」を実用化  

太陽光などから出る放射熱を効率よく反射させる中空セラミックバルーンおよび白色塗料を含有した「遮熱層」と「着色層」の2槽構造のPVC製のシート。対象物に貼り付けるだけで熱線を遮り、対象物の温度上昇を抑える。実験結果では屋根裏面で約10℃、室内空間で約5℃の温度上昇抑制効果が得られた。                

「ニュースリリース」

(コメント:耐久性がポイント。躯体の温度上昇を抑える方法はいろいろ開発されてよい。)

 

 

産総研、アースシップ、伊藤忠がデシカントと空気サイクル冷却システムを組み合わせた業務用高効率ノンフロンエアコンの開発に着手
 

アースシップは、一昨年に空気サイクル冷却システム「AIRS」を冷却効率の高いマイナス30℃以下の用途で実用化し、冷凍倉庫や配送センターに納入、実績を上げてきている。しかしエアコン等の常温帯ではフロン媒体が勝っていた。
産総研が開発中の新素材をベースに乾燥剤(デシカント)を開発し、「AIRS」に組み込み、廃熱利用率を高め、フロン媒体以上の高効率をめざす。空気サイクル冷却エアコンは欧州で先行しており列車空調にも利用されている。                     

「空調タイムス」     

(コメント:高効率乾燥剤は今後重要な技術になる。)                             

 

 

不動産のゼファーが「大規模集合住宅向け受配電管理システム」を導入し一括受電。

マンション所有者(管理組合)が建物全体の使用電力を一括購入し、各戸に電力を供給する仕組み。電力会社またはPPSより特別高圧の電力供給を受け、自営の受変電設備で低圧の電力を配電する。各戸に新たに開発した専用の配電盤に組み込まれた電力計測装置で測定し、測定データは専用線で30分おきに情報センターのサーバに送信される。入居者はインターネットでいつでも電力使用量を確認できる。電力使用量に基づきシステム利用料を徴収されるが、従来より5%程度安くなる見込み。イーレックスが電力を供給する予定。                         

「ニュースリリース」

(コメント:家庭向けの自由化の第一歩。専任の電気主任技術者が必要になる。全戸契約可能か?)

 

 

三菱地所が日テレタワーで独自の空調技術(エアーフローウインドー方式)で眺望と省エネを両立
  

外気温の影響を減らすため二重ガラス構造で、間にブラインドと天井部分に排気ファンを設置。空気を常時入れ替えることで、暑さや冷気を室内に及ばないようにし、またブラインドの温度上昇を防ぐ。ブラインドを頻繁に閉めると冷房費の代わりに照明コストがかさむうえに、眺望も台無しになる。そこで太陽追尾システムと晴れと曇りを判断する仕組みを組み合わせ眺望の確保と最適空調を実現した。                                     

「日経産業新聞」
            
(コメント:省エネと眺望の確保をすることはガラス張りの高層ビルには意義がある。)

 

 

経産省が新エネ導入促進のため来年度に支援制度を創設  

小規模マイクログリッドを活用し、新エネルギーの導入促進を図るシステムに対する支援制度を来年度に創設する方針。需要規模が数十キロワットのマイクログリッドを対象に、風力や太陽光、バイオマスなど経済的に導入がまだ困難な再生可能エネルギーを一定割合導入することを助成条件に、天然ガスコジェネ、燃料電池、蓄電池などを組み合わせた需給一体型システムに助成する見込み。その割合が高いほど補助率を手厚くする方向で検討。          

「電気新聞」
            
(コメント:ESCOと同様採算性の組み合わせで導入を促進させる方法は有効。)

展示会、講演会 

 

  1.「エネルギーソリューション&蓄熱フェア‘04」     https://www.tepco.co.jp/   
    
   ・開催日    : 平成16年7月28日(水)〜30日(金)
   ・開催場所  : 東京ビッグサイト
   ・主催     : エネルギーソリューション&蓄熱フェア実行委員会、東京電力、ヒートポンプ・蓄熱センター、
             電気事業連合会 ・入場料    : 無料 事前登録有
   ・問合せ先  : エネルギーソリューション&蓄熱フェア事務局
              TEL:03-5330-3579

  2.「下水道展‘04横浜」 https://www.alpha-web.ne.jp/jswa/02_katsudo/02_gesuidouten/index04.html         
   ・開催日    : 平成16年7月27日(火)〜30日(金)
   ・開催場所  : パシフィコ横浜
   ・主催     : 日本下水道協会 ・入場料    : 無料
   ・問合せ先  : 日本下水道協会 総務部広報課
              TEL:03-5200-0812

  3.「2004土壌・地下水環境展」、「2004洗浄総合展」

   ・開催日    : 平成16年9月29日(水)〜10月1日(金)
   ・開催場所  : 東京ビッグサイト
   ・主催     : (社)土壌環境センター、(社)日本洗浄技能開発協会、日本産業洗浄協会

   ・入場料    : 無料
   ・問合せ先  : 「2004土壌・地下水環境展」事務局、 「2004洗浄総合展」事務局 
              https://www.nikkan.co.jp/eve/ TEL:03-5644-7221
          
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