2009年5月30日に第15回KIT読書会が開催された。
課題本は、「日本の経営を創る―社員を熱くする戦略と組織」である。
KIT読書会については、第5回「The war for talent(人材育成競争)」と、第12回「千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン」を紹介している。第13回以降の読書会の活動を以下に記録しておきたい。
第13回:2008年12月13日(土)「リサーチマインド 経営学研究法(藤本隆宏、
新宅 純二郎、粕谷 誠、高橋 伸夫)有斐閣アルマ」
第14回:2009年3月28日(土)「日本の経営を創る(三枝 匡、伊丹 敬之
日本経済新聞出版社)」
第15回は、前回の課題本「日本の経営を創る」のパートUである。
このパートUも第12回と同様の「廣瀬かよ」さんが、ファシリテータである。彼女から事前に配布された宿題を以下にご紹介したい。
1. 失敗の疑似体験
一頃「失敗学」がブームになったり
しましたが、日本企業の中での
「失敗」の容認度は変わったで
しょうか?
YesであれNoであれ、それは企業での
経営人材(または広義に人材)育成に
どう影響しているでしょう?
2. 因果律のデータベースの構築
経営の因果律の習得方法は、抽象化と
実行の試行錯誤の繰り返し、と指摘されて
います。(P.100)
実際に、自分の仕事でやったことは
ありますか?
あれば、そこで得た自分なりの「理論」は
何でしょう?
(必ずしも経営レベルである必要は無いと思います)
また、もしそうした経験が無ければ、阻害要因は何でしょう?
3. 抽象化、理論化、敷衍化
どんなに「大事」と言われても、「日本はやっぱり現場力」
(by 日経ビジネスオンライン)という意識が強いように思われます。
「抽象化、理論化、敷衍化」と「現場主義」は背反しますか?
上記3.にある敷衍化(“ふえんか”と読むそうだ)については、「意味・趣旨をおし広げて説明すること。例などをあげて、くわしく説明すること(Yahoo辞典)」とある。
論理化する力と具体化する力の両方が経営者に必要な時代であると両氏は語る。KITに立ち寄ったときにライブラリーにあった「経営戦略の論理(伊丹敬之)」を借りて読み始めたが、毎晩ナイトキャップになり、読み始めて10分もすると熟睡モードになる良書である(失礼)。
(つづく)
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