■ 2001年10月21日(日)

 「夫婦水入らずの温泉旅行」と古府小学校70周年


Quote…Unquote: We don't stop playing because we grow old; we grow old because we stop playing. George Bernard Shaw (British playwright, critic, 1856-1950)

 年を取ったら遊ぶのをやめるのではない。遊ぶのをやめるから年を取るのだ。


 24年前の新婚旅行以来、初めての"夫婦水入らず"文字どうり二人だけの旅である。

 運が良い事に、10月17日テレビ東京放送の番組「いい旅夢気分」(秋野暢子・杉田かおるさん出演)で、この秋女性に大人気!群馬の名湯 伊香保・猿ヶ京・法師・老神温泉の紹介をしていた。
 出発前日にネットでチェック!
 この番組の後半部分にある利根村の「吹割滝」と白沢村の蕎麦処「梅駒」に立ち寄ることにして、今回の宿泊地である湯沢温泉に向かった。

 沼田インターを降りて「梅駒」に電話を入れたところ、本日の蕎麦は売り切れとのこと。
 それでも何か食べるものがあるだろうと思い車を急がせる。
 お店の玄関に入るや「今日は蕎麦は切れですが、どちら様ですか」とのご主人の声に「川越の・・ですが」と答えると「あー先程の電話予約の方ですね」との対応があり、満員の店内に一つだけある空きテーブルに案内された。
 カミさんは「山菜うどん」を 、私は「カツ丼」を注文した。
 ご主人曰く「テレビに紹介されてからというもの連日の忙しさですよ、困ったものです」に「メディアに翻弄される日も10日くらいでしょうかね」なんて解ったような返答をしてしまった。

 梅駒での遅めの昼食を取った後、吹割滝(ふきわりのたき)に向かった。
 吹割滝は国道120号線から徒歩10分、至近、景観美良好(この季節は太陽の傾斜角度が低いため、山あいのこの渓谷はあまり日当たりが良くないので夏がお奨め)。
 ちょっとキャッチが大げさであるが「東洋のナイアガラ」といわれるこの滝は、片品川の清流とその流れが侵蝕してできた川床の割れ目が特徴である。

 湯沢温泉には会社が加入している健康保険組合の施設である「トスラブ湯沢」に宿泊した。
 この健康保険組合の正式名称は長い。
 東京都小型コンピュータソフトウェア産業健康保険組合という。
 このソフトウェア業界は比較的年齢層が若いことと、年々組合社数および組合員数が増加しているので、数少ない黒字の保険組合だとのことである。
 かのマイクロS社も組合員である。
 そのためか、組合直営の新しい保養施設や提携保養所・ホテルが充実していて、組合員およびその扶養家族はフルコースのディナーと朝食の一泊二食付き宿泊料が5,000円とリーズナブルで大変評判がよい。
 また、保険組合自体が我々ソフトウェア業界という"サービス業"を相手にしているためか、直営施設で働く従業員の方々の対応は都内の一流ホテルと比較しても負けないほどである。
 先日、某Pホテルで開かれたITベンダーのレセプションでのホテル従業員の態度を見るにつけ、これでお金を取るのか?と目を疑う対応もあるご時世において、ソフトウェア業界の用語である「SLM:Service Level Management」が徹底していることは、健康保険組合としては誇るべきことである。

 これまでもトスラブ箱根・トスラブ館山とともに、このトスラブ湯沢には家族で何度も宿泊したが、本当に今回は二人きりである。
 24年の慌ただしい連続した時空間にポッカリ空いた光の中に入ったら、そこに何とも言えない落ちついた居心地のよい二人だけの部屋があった。
 「これからはこんな生活が多くなるんだろうね」と家族風呂に入りながらの夫婦の会話がこだまして、それに呼応したかのように天井から一雫の水滴が湯船の中にピチャン!

静寂の一瞬。

 (後日談)

 今日、私の母校である富山県高岡市立古府小学校の創立70周年記念式典が催された。
 同級生でもあるPTA会長のY君から「70本のバラの花束をありがとう」とのメッセージを貰った。
 伴に遊んだあの校庭・体育館、伴に学んだあの教室、先生や同級生・先輩・後輩たちと過ごしたあの時間と空間を永遠に共有できることのすばらしさは、何物にも代えがたい私たちの宝物ではないだろうか。

 (つづく)

-P.32-

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