昨日の日曜日は朝から春の嵐が吹き荒れた。
自宅近くの最寄駅を走る川越線が送れていたので、急遽、カミさんに川越市まで車で送ってもらい東上線にて大学院の卒業式に向う。
結局、私の名前が読み上げられた時間には間に合わず、卒業生の最後に読み上げてもらい壇上に上り、石川憲一学長から修士学位記の授与を受けた。
この日の夜は、同期生S・Y氏の計らいで帝国ホテルのタワー館31階にあるスイートルームで打ち上げパーティ。
皇居が見える東南の部屋からの夜景の美しさを肴に、この一年間の苦楽を共にした同志の酒盛りは夜遅くまで続いた。
私はこのような機会は一生に一度と思い、翌朝の朝は六時から部屋を抜け出して、人生で初めて皇居一周にチャレンジした。
日比谷通りを丸の内方面に第一生命、東京海上、大洋漁業と、月曜日の早朝に会社へ出勤するサラリーマンとすれちがいながら、パレスホテルの東側から北上する。
まだ冬の寒さが残るビルの陰は凍えるような北風が吹いている。かと思うと、お堀の水面に春の日差しが反射し、眩いばかりの場所もある。
千鳥が淵の交差点からイギリス大使館の前をを西に向う。この場所はあと1週間もすればたくさんの花見客でにぎわう。
私が勤務する永田町のオフィスから徒歩で4−5分の最高裁判所の北側にある国立劇場からほど近いなだらかな坂の一番上に立つ。
ここからお堀に落ちると多分死ぬだろうなーと思うような絶景がある。
ここからの皇居とお堀の眺めが最高によい。
東京に家族と引っ越してきて16年、クイックウォークで体の中から湧き出るぬくもりを感じながら、ようやく出発点に立った自分を晴れ渡った早春の東京の空が見つめている。
(つづく)
|